こんにちは、ちゃむです。
「できるメイド様」を紹介させていただきます。
今回は140話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
特技が一つもない冴えない侍女マリ。
いつもいじめられるばかりだった彼女に、ある日信じられないことが起きた。
「君のために最後にお祈りをしてあげよう、君の願いは何だい?」
死んでいった囚人を看病していたマリに訪れた奇跡。
「万能な人になりたいです」
その日からとても神秘的な夢を見始めることに。
完璧な侍女!最高の彫刻家!天才音楽家!
夢を通して夢の中の人物の能力を得て、何でも完璧な侍女マリの物語がいま始まる!
マリ:本作の主人公。クローヤン王国の元王女。身分を隠して侍女として働いている。本名は、モリナ・ド・ブランデン・ラ・クローヤン。
ラエル:皇太子。血の皇太子と呼ばれ恐れられている。
キエル:皇室親衛隊団長。キエルハーン・ド・セイトン。
オルン:公爵で宰相。ラエルとは昔からの親友。
ヨハネフ三世:西帝国の皇帝。
オスカー:第十皇子殿下。
アリエル:皇太子妃候補。シュレーアン家。
レイチェル:皇太子妃候補。イーストバーン家。
140話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 疫病②
マリは調査を始める。
皇太子の専属侍女であり補佐官として相当な権限を持っていたため、迅速に調査を進めることができた。
そして出てきた調査結果にマリの瞳が揺れた。
(皇太子と宰相だけじゃない!患者がもっといる!)
皇居内に新たにできた風邪の患者は計12人。
いずれも昨日、今日の間にできた患者だった。
(ただ風邪が流行しているだけ?それともまさかこれがヨハネフ3世が言った
新たな災い?)
マリは深い悩みに陥る。
皇居内で発生した患者だけでは確信できなかった。
「もっと確認してみないと」
マリは首都全体に似たような症状の患者が発生しているか調査するようにした。
その間、一日が過ぎて皇居内の患者は12人から25人に増えた。
何か尋常でないことを直感したとき、事故が起きる。
皇居で発生した患者のうち、数人の目が赤く充血し始めたのだ。
直接その充血した瞳を確認した人の顔色が悪くなる。
まるで血が出るように瞳が真っ赤になっていた。
「単なる風邪じゃない!風邪でこんなに瞳力充血するわけがない」
マリの頭の中に有力な可能性が1つ浮かんだ。
(これは伝染病だ!まさかヨハネフ3世が言った災いが、まさにこの伝染病?)
マリの顔が真っ青になった。
「どうしてこんな悪毒な陰謀を企てることができるの?」
多くの人が住む都市に伝染病を広めるなんて!
ヨハネフ3世が企てた陰謀の恐ろしさと恐怖にマリの指先がかすかに震えた。
(どんな手を使ってでも防がなければならなし!でもどうやって?)
問題は、これがヨハネフ3世による伝染病だとしても解決する方法がないということだ。
この時代に伝染病は天が下す天罰に近い。
ただ大きな被害なしに過ぎ去ることを願うばかりで、対応する方法や解決策はほとんどなかった。
(いいえ。何か方法があるはずだよ。ヨハネフ3世も自分の口で解決策があると言っていた。それを探さないと)
まだ犠牲者が出る前なので、マリは遅れる前に解決策を捜し出すと誓った。
突然の伝染病の蔓延で皇居が大騒ぎになった。
皇太子はすぐに病席を蹴って立ち上がる。
彼の病状もかなり深刻だったが、このような緊急事態で横になっていられなかった。
「状況は?」
「現在皇居内の患者は78人です。首都全体の調査は終わっていませんが、300人前後とみられます」
「死者は?」
「まだありません」
「それはよかった」
皇太子は高熱で疲れたのか、椅子に背を向け当てた。
「何の伝染病なのかは確認できたのか?」
「それはまだです。医者も初めて見る種類の伝染病だそうです」
「もしかしてペストではないだろう?」
その問いに宰相の顔が青ざめる。
「それは違うと思います。ペストとは症状が全く違いますから」
「はあ、とにかく今のところ被害が大きくなくてよかったね」
皇太子は必要な措置を指示した。
「当分の間、人々に外出を控えるように伝えるように。大勢の人が集まる集会は全部取り渭せ。病気の人は適切に治療を受けられるよう支援し、他の人と接触しないように必要なすべての隔離措置を取るように」
「分かりました」
皇太子はできる限りの処置を入念に命じる。
「これ以上拡散してはいけないのに、大変だ」
彼は心配そうな声でつぶやいた。
マリもそうなることを願ったが、不安は消えなかった。
これが本当にヨハネフ3世の陰謀であるならば、軽い伝染病ではないだろう。
(あの時会った時、何とか情報を得るべきだったのに。私があまりにも安逸だった。強制的に捕まってでも解決策を突き止めなければならなかったのに)
後悔が押し寄せてきたが、もう遅い。
西帝国に急いで逃走したのか、彼は行方をくらました後だった。
その間、皇居はもちろん、首都全体でも感染者は増え続けていった。
300人、500人、700人。
やがて患者が1,000人を超えて2,000人近くなった時、首都の民が爆発する。
伝染病に対する恐怖に.怯えてパニック状態に陥ったのだ。
「ずっと首都にいたら私たちも伝染病にかかるよ!」
「呪われたに違いない。早くこの首都を抜け出さないと!」
いつもそうだが、伝染病に対する恐怖は社会をあっという間に麻痺させる。
実際に死亡患者は多くなかったが、人々は明日にでも病気にかかって死ぬかのように恐怖に震えた。
「大変だ。なかなか収まる気配がない」
「はい、殿下」
皇太子と宰相は高熱でハエのような顔色で会話を交わした。
それでもオルンは状態が良くなっているのか顔色が少し良くなったが、皇太子の顔はますます悪くなっている。
「できる措置は全部しているだろうね?」
「はい、もちろんです」
「死者の数は?」
「まだ多くはありません。しかし、患者の数が幾伊級数的に増えている中なので、死亡者が増えると思われます」
「大変だな」
皇太子は深く嘆いた。
「水道を閉鎮するわけにもいかないし・・・」
その言葉にマリは心配そうな顔をした。
(どうすればいいんだろう?もっと遅れたら人々の被書が手の施しようがないほど大きくなるはず)
『私は王女があまり遅くならないように私を探してほしいです』
マリはヨハネフ3世の言葉を思い出し、唇をかんだ。
先日の出会いで、彼は彼女が自分の女性になれば、災難に対する解決策を教えると約束した。
そして、「遅く決定するほど、人々の被害が大きくなるから、あまり時間を引き延ばすな」と警告した。
(私が彼の女にならなければならないと?)
想像するのも嫌なことだ。
彼の胸に抱かれていると思うだけで全身に鳥肌が立つ。
しかし、自分が犠牲になれば、首都は患難から抜け出すことができるだろう。
嫌だ。
どんなに多くの人の命がかかっても、彼女も人間なので簡単には決められなかった。
(だけど、解決策が見えない)
マリは病気に苦しみながらも、帝国民のために苦悩する皇太子の顔を見た。
彼女が決断を先送りすればするほど,皇太子と国民の苦痛は増すだろう。
いくら遅くても今日、明日中には決めなければならなかった。
マリは窓の外に覗線を向け、大聖堂の十字架を見つめる。
そこにはすでに多くの人が集まって伝染病に対して祈っていた。
(神様、お願い、お願いです・・・。私に方法を教えてください)
伝染病の拡散が止まりません。
マリに夢は訪れるのでしょうか?