できるメイド様

できるメイド様【168話】ネタバレ




 

こんにちは、ちゃむです。

「できるメイド様」を紹介させていただきます。

今回は168をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【できるメイド様】まとめ こんにちは、ちゃむです。 「できるメイド様」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介となっておりま...

 




 

168話 ネタバレ

できるメイド様【167話】ネタバレ こんにちは、ちゃむです。 「できるメイド様」を紹介させていただきます。 今回は167話をまとめました。 ...

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 建築家の夢

事件が終わった後、マリは夢を見た。

まるで現実のように鮮明な視野。

能力を与える明晰夢を。

今度はまたどんな夢だろう?

カン!カン!

建設現場だった。

大きな空き地に建設中のバシリカ(Basilica) が置かれている。

「もっと!そんなやり方じゃない!もう少し下の方へ!」

頑固な印象の老人が声を張り上げた。

頑固に見える老人だったが、建設現場の全員が文句なく指示に従う。

老人がどんな者なのかよく知っていたからだ。

「すべての建築物にはこの3つを必ず備えなければならない!まさに丈夫さと有用性、また美しさだ!」

その時、低い音が彼に届いた。

「ご苦労さま」

「あ、プリンケプス」

「プリンケプス(Princeps)」最初の市民という意味で、古代ローマ時代の皇帝を称する呼称の一つ。

老人の後ろに立った皇帝は、建設中のバシリカを眺めながら言った。

「素敵な建物が出てきそうだね」

「過賞です」

皇帝は笑いながら言った。

「君の名は君が残した建築物と共に永遠に続くだろう」

皇帝は後代の建築術に多大な影響を及ぼした「建築術について(DeArchitectura)」の著者であり偉大な建築家である老人の名前を呼んだ。

「そう思わないか、マルクス・ビートルビウス・ポリオ?」

 



 

マリは目を見開いた。

「どうして建築家なの?」

彼女は首をかしげる。

急になぜ建築家の夢を見るようになったのか分からなかった。

「特別に建物を建てる計画はないんだけど?」

悩んでみたが、特に思い当たることがなかった。

その時、ノックとともに聞き慣れた声が聞こえた。

「入ってもいい?」

「あ、はい!」

マリは明るい顔で答えた。

ドアが開いて入ってきたのは、ウィンター伯爵に扮したラエルだ。

「食べ物を持ってきた」

「そんな・・・陛下が直になんて」

マリは困った顔をする。

大帝国の皇帝が直接食事を持ってきてくれるなんて。

マリは何度も断ったが、ラエルは考えを曲げなかった。

「私の楽しみだ」

こうして彼女は毎朝ラエルの世話をするご飯を食べるようになった。

「わあ」

マリは食べ物を見て感心した。

チーズが混ざったオムレツと香ばしい香りがする焼きたてのパン。

そして燻製された肉まで。

どれも彼女のお気に入りの料理だ。

「もしかして陛下が直接なさったんですか?」

ラエルは無愛想に答えた。

「ただ時間が余って料理しただけだ。することがないからこんなことでもしなければならない」

 



 

マリはその答えに感動する。

「私のために直接・・・」

簡単な料理だが、ばっと見ても真心を込めたのが目に見えた。

料理が慣れているはずもないから、きっと朝早く起きて自分のために努力したのだろう。

「口に合うかどうかわからないな。合わなかったら言うように。捨てて新しく出してくるようにするから」

マリはびっくりして首を横に振った。

「いいえ。全部食べます。一つも残さずに」

彼女はフォークを持って食べ物を食べ始める。

味は大丈夫な方だった。

いや、率直に言って、とても素晴らしかった。

彼の真心がこもっているせいか、彼女には世界中のどの料理よりも美味しく感じられた。

「美味しいです。本当に。本当にありがとうございます」

そのようにしばらく食べて、マリは不思議そうな顔をする。

彼が黙ってじっと自分を眺めていたのだ。

「どうして見ているのですか?」

「綺麗だから」

マリは顔を赤らめた。

「からかわないでください。何が綺麗なんですか・・・」

まだ怪我が治っていないので額に包帯を巻いたままだ。

「からかっているのではない」

首を横に振った彼は彼女のそばに近づく。

マリは不思議そうな顔をしたが、彼は頭を下げて舌で彼女の唇をなめた

「・・・」

突然のスキンシップで彼女の顔が赤くなると。彼はニヤリと笑う。

「ソースがついていた。つけないで食べるように」

「そ、そんなふうに拭かなくてもいいんですよ!」

マリは恥ずかしそうな顔で声を上げた。

ラエルは笑いを浮かべ、彼女を襲うように抱き締める。

「陛下?」

彼女の体はぐらぐらと傾き、大きなベッドの上に倒れこんだ。

突然彼の腕の中に閉じ込められた彼女の顔がリンゴのように染まった。

「へ、陛下。放してください」

ラエルは赤くなった彼女の顔を撫でながら言った。

「いやだ」

ドキッ。

こうして彼の胸に抱かれたままベッドに横になっていると心臓が狂ったように鼓動した。

まるで猛獣に捕らえられたウサギになったような気分だ。

今にも食べられそうな緊張感がする。

「マリ」

「・・・はい、陛下」

彼の指が彼女の頬を通って耳をなでた。

耳の敏感な先の部分をくすぐるように撫でると、マリの顔がさらに赤くなる。

「あなたは分からないだろう。私がどんな気持ちであなたを見守っていたのか、どれほど痛がっていたのか、どれほと切なく願ったのか」

「・・・」

「想像もできないだろう」

低い声に込められた彼の心に、マリの心臓が激しく鼓動した。

彼女は彼の胸に頭をうずめ、首を横に振る。

「いいえ・・・私も知っています」

「知っている?」

「はい」

マリはうなずいた。

自分も彼をそのように見つめているから。

「私も殿下を嫌がらないから。いや、本当は・・・」

自分の気持ちを話そうとしたが上手くいかなかった。

このような表現をしたことがないためか、言葉がうまく出なかった。

幸運にもラエルは彼女の言っていることを理解する。

幸せと熱望が燃え上がるような目つきで彼女に口を合わせたのだ。

「ああ・・・へ、陛下・・・」

彼が乱暴に入ってくるのを見て、マリはうめき声をあげた。

まるで彼女のすべてが自分のものであるかのように、彼の舌が彼女を強く飲み込む。

全身が麻痺するような強烈な刺激に、マリは拳で彼の上着を握る。

あまりにも強烈なキスの感触に何も考えられなかった。

それしか感じられなかった。

「はあ・・・」

彼は彼女を長い間苦しめた後になってようやくキスを止めた。

そして、そっと涙がにじんだ彼女の目元に口づけをしながら言った。

「私にはこの世の何よりも君が大切だ。だから何があっても私から離れないで」

マリは目を閉じて答える。

「はい」

 



 

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