公爵邸の囚われ王女様

公爵邸の囚われ王女様【25話】ネタバレ




 

こんにちは、ちゃむです。

「公爵邸の囚われ王女様」を紹介させていただきます。

今回は25をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【公爵邸の囚われ王女様】まとめ こんにちは、ちゃむです。 「公爵邸の囚われ王女様」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介となって...

 




 

25話 ネタバレ

公爵邸の囚われ王女様【24話】ネタバレ こんにちは、ちゃむです。 「公爵邸の囚われ王女様」を紹介させていただきます。 今回は24話をまとめました。 ...

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • お嬢様の反省

しばらくして、マクシミリアンについて先に邸宅に入っていたクラリスが突然後ろを振り返る。

ブリエルは心配そうな顔をしていたが、すぐに作り笑いをしながら片手を振った。

するとクラリスはつま先立ちをし、マクシミリアンに何か話してすぐにブリエルのところに戻ってきた。

おそらくしばらくの間、了解を求めたのだろう。

「公爵夫人」

近づいてきた子供は、ただブリエルをじっと見つめていた。

その透き通った瞳を眺めていると、なんだかブリエルの気持ちが全部ばれたようだった。

もしかしたら、子供はブリエルが瞬間調節できなかったとんな表情に機敏に気づいたのかもしれない。

大人の間で育つ子供たちはそういうことに敏感だったりするから。

ブリエルは子供のことまで気にするようになったことを気の毒に思った。

「旅行が終わったのが残念ですよね?」

ブリエルはにこやかな笑みを浮かべながら質問をする。

おそらく子供の意図はそんなのではなかったようだが・・・。

旅行が残念なのは事実だろうが、純粋なクラリスはすぐにうなずいた。

「私がそれを旅行と呼んでもいいか分かりませんが」

「もちろんそう呼んでもいいんです」

ちょうど迎えに来たロザリーがクラリスの後ろに近づいてくれた。

「とりあえず、今はロザリーと帰って休んだ方がいいと思います」

「でも奥さんは・・・」

クラリスが慎重に渡した言葉に、ブリエルは今回も楽しい笑顔で答える。

「私は友人に屋敷をきちんと案内してあげようと思って。後でまた話しましょう。分かりましたか?」

「あ、はい!」

クラリスはブリエルとアセラに丁寧に挨拶し、口ザリーと一緒に邸宅に戻った。

公爵とクラリスが先に入った後も、アセラは腕を緩めず、優しく体を密着してきた。

「ねえ、一つ頼んでもいい?」

しかもそっと微笑みながら愛嬌を振りまいて。

「あなたは私の言う通りにするの。分かった?」

かつては憎らしいほど命令口調だったお嬢さんが、ここまでこそこそとしたのが、実にぎこちなかった。

(多分、公爵家の使用人が周りにいるからだろう)

ブリエルは苦々しく微笑みながら答える。

「はい・・・分かりました」

「楽にしてって。とにかく公爵夫人の部屋が見たいんだけど」

可愛く両目を瞬かせる表情を見て、ブリエルが断るとは少しも思っていないようだった。

いや、もしかしたらアセラは拒絶という状況を経験したことさえなかっただろう。

彼女の父親であるダーリントン伯爵は、娘の頼みなら何でも聞いてたから。

「ご案内いたします」

「ありがとう」

ありがとうだなんて。

ブリエルはアセラがこんなことを言うのを初めて聞いたので少し変な気分になった。

(もしかすると・・・この3年間、お嬢様も少しは大人になったのかな?)

・・・いや、そんなはずがない。

ブリエルは緊張を緩めなかった。

彼女の真価があらわれるのは、誰の目も耳も届かない部屋に入ってからだから。

彼らは一緒に中央の階段を上り、雨戸を閉め、やや薄暗い廊下を通り過ぎる。

「どうして窓を開けっ放しにしないの?」

アセラは悲しそうな雰囲気が少し怖かったのか泣きそうになって聞いた。

「寒さから屋敷の人々を守るためです。それでも太陽が強く昇る時間にはすべての窓を開けて換気をさせます。その時は必ず暖かくしていらっしゃらないと・・・。お嬢様、どうしてそんなに驚いた目をしているのですか?」

「本当に公爵夫人みたいだから」

アセラはブリエルの腕に触れ、満面の笑みを浮かべる。

敵意など微塵もない表情だ。

「あ、とにかく部屋はこちらです、お嬢・・・」

お嬢様。

ブリエルは思わず出てくるような呼び方をかろうじて飲み込んであたりを見回した。

幸いにも彼らの話が聞こえる距離には誰もいなかった。

 



 

「ふう」

ブリエルは安心して、すぐにアセラと一緒に自分の部屋に入り、ドアを閉めた。

その後は、閉ざされた扉に背中をもたれたまま、しばらく頭を下げた。

アセラの本当の性格が現われるのはこれからだろうから。

事前に心を鬼にしなければならなかった。

「ごめん・・・なさい」

「・・・?」

「私が何をしたのか・・・ここに来て気づいたの」

驚くべき話に、ブリエルは当惑して顔を上げた。

プライドの高いアセラ・ダーリントン伯爵令嬢がブリエルの前で頭を下げていた。

「連絡もなしに突然訪ねてきたのもごめんね。びっくりしたでしょう?でも・・・あなたに謝りたかったの。できれば一日でももっと早く」

「・・・お嬢様?」

ブリエルがなんとか呼ぶと、彼女は首を横に振った。

「私はあなたにそんなことを言われる資格もない。お嬢様なんて」

「・・・」

「貴族は自分の領地の人を保護しなければならないのに、かえってあなたが私を保護するようにしたから・・・・」

「本当にごめんね」と小さくささやく言葉にいつの間にか、涙まで少しずつ混じってきた。

「時間を戻すことができるなら・・・ううっ・・・あなたにあんな悪いことは・・・」

言葉が震え始め、ブリエルは彼女の前に近づく。

「お嬢様・・・」

「ブリエル!」

アセラはブリエルの両手をつかんで頭をもたげた。

涙が彼女の頬を伝って流れ始める。

「考えてみれば、私に友逹と呼べるような存在はあなたしかなかった」

「・・・」

「名が伯爵であるだけで、実はダーリントン家は大したものもないじゃない?それも・・・私は他の人を無視するようなことを言って・・・」

ブリエルは特に反論できなかった。

アセラの言うとおりダーリントン家は歴史先祖の活躍のおかげで伯爵という名前をやっと維持しているだけ。

事実上、金持ちの商人よりも暮らし向きが良くない家門だ。

そのような家門の子供が性格まで絡まっているので、あえて交流を続けようとする貴族家の子弟は誰もいなかった。

だからといって、アセラの性格に商人や平民の子供たちと交わるわけもないので、幼年時代を通してブリエルだけが彼女の唯一の遊び相手だった。

もちろんそうだとしてもブリエルを苦しめるに過ぎなかったが。

「いつも乱暴をしても、私と一緒にいてくれるのはあなただけだった」

「それは私が使用人ですから。当然のことでした」

「いいえ・・・」

彼女はブリエルの手を強く握り、首を横に振る。

「あなたのお母さんが何度も他の邸宅に行こうと言ったことを知っている。あなたが苦労するのが嫌だから・・・。それでもあなたは私のそばにいると言ったじゃないか」

「それは・・・」

それはアセラのためではなかった。

ブリエル母娘が伯爵の機嫌に逆らって邸宅を出た.ところで、まともな紹介状を受け取ることができないので、他の邸宅で仕事を探すのが難しかったためだ。

しかし、その事実を訂正する間もなく、アセラの話は続いた。

「あなたは私にとって唯一の人だったのに。私はそれにも気づかないし・・・」

彼女は震える目であたりを見回した。

「・・・こんなところにあなたを追い立ててしまうなんて」

「ここは・・・そんなに悪いところじゃないんですよ、お嬢様」

「そんなはずないじゃないか。こんなに寒くて暗いなんて・・・それにあなたはもっと痩せたようだし」

正直に言うとブリエルは最近になって肉がもう少しくっついた方だ。

公爵が新しく付けてくれた下女のおかげだった。

彼女はブリエルを太らせるために派遣されたのではないかと思うほど、美味しいおやつを持ってきてくれた。

しかし、このような雰囲気の中で「私は最近太っています」と話すのもおかしいので、ブリエルはただ微笑んだ。

「私が悪かったわ。あなたに無理をさせてしまった」

「・・・」

「私の謝罪を受け入れてくれなくてもいい。でも、必ずあなたに言いたかったの」

「・・・お嬢様」

ブリエルはしばらく悩んだ。

正直に言うと、シェリデンに来る時、アセラをある程度恨んだのは事実だった。

彼女のせいで母と離れて暮らすことになったのだから。

(でも・・・お母様の治療が本格的にできるようになったのも、お嬢様の意地のおかげ)

それだけではなかった。

ブリエルは公爵の寝室から目をそらした。

(そして・・・公爵様に会えるようになったのも・・・)

実はブリエルなんかが見上げるような男じゃなかったのに。

ブリエルはやっと心からの笑みを浮かべた。

「いいえ、お嬢様。こちらこそこれまでここで特別な経験をたくさんしたんですよ。心配されたほど大変ではありませんでした」

「本当?」

「もちろんです。でも、お嬢様が謝ってくれて嬉しいです」

「私を・・・たくさん恨んだでしょう?いや、返事しなくてもいいよ。それが当たり前だから」

「もうしません。それよりお嬢様に一体何があったんですか?」

傍若無人のアセラがこのように変わったきっかけは一体何だったのだろうか?

「ただ・・・私はとても寂しかったの。あなたがいなくて・・・」

「・・・」

「不思議ね、お父様よりもあなたに会いたいという気がしたよ。それで手紙でも書こうとしたけど・・・」

彼女の目からまた涙が流れ始める。

ブリエルはハンカチを取り出して渡した。

「・・・私があなたに酷いことをしたと思うと、どうしても・・・お、送れなくて・・・」

「ご苦労さまでしたね」

「うん、でもここに来てみたらあなたの方がもっと大変だったと思う。ねえ、ブリエル」

アセラはブリエルが渡したハンカチでさっと顔を拭いてから再び手を取り合った。

「すべてを正しましょう」

 



 

その瞬間、ブリエルは自分の耳を疑った。

彼女が知っているアセラは、こんな勇気ある決断を下すような人ではなかったからだ。

「それは・・・真実を明らかにしようという意味ですか?」

「もちろんだよ。今すぐそうしよう!」

それは嬉しい話ではあるが、あまりにも突然だった。

いつかはそうするつもりだったが、何の準備もなしにこんなに急に真実を明らかにするのが本当に良い考えだろうか?

「ちょ、ちょっと待ってください、お嬢様。まずは・・・」

落ち着いてすべてを振り返る時間が必要だ。

アセラの結婚は王室にまで関わる重大なことだった。

それは即興的に決定して動いたら、皆が破滅の道を歩むことになりかねないという意味でもある。

しかし、アセラはブリエルに他のことを考える暇を与えなかった。

「まさかいつまでも公爵様を騙すつもりはないでしょう?」

「・・・あ」

その一言はすばらしい影響力を発揮する。

複雑だった頭の中の思いを一気に抑えてしまったから。

アセラが正しかった。

事がどうであれ、公爵を騙すことはやめなければならない。

「私はお父様に手紙を書くわ。これから何が起ころうとも、あなたのお母さんの治療をどうか続けてほしいと。分かるよね?うちの父は私の頼みなら聞いてくれるから」

アセラは事前に考えたかのようにすらすらと作戦を語った。

今やブリエルはうなずかずにはいられなかった。

「その代わり、あなたは公爵様によく話してほしい」

「話すですか?」

「ええ、むやみに私たちが身分を変えたと話したら、あの方も気分が悪くなるじゃない」

「それは・・・」

「こうしたらどう?」

少し前まで泣いてばかりいたアセラは目を輝かせながら話を始める。

「当時の私は生死の境をさまようほど苦しんでいたって」

「え?」

「力の弱い伯爵家が、王様のご命令の結婚に一言もお供えできるはずがないので、まずは私に似たあなたを代理として結婚式場に出したの」

その話を聞いているとブリエルはなんだか変な気分になった。

「また・・・嘘をつくんですか?」

いつまでも公爵様を欺くことはできないだから、これではまた別の嘘で覆い隠すだけではないだろうか。

アセラは片方の肩をすくめる。

「率直に言うこともできないじゃない。そうなれば、あなたはもとより、わが家まで全て焦土化するだろう。その次がどうなるかはあなたも・・・知ってるでしょ?」

彼女は続く言葉をあえて言わなかった。

おそらく「ブリエルの母親を治療することもできなくなる」という意味だろう。

「それはそうですが・・・」

「それに、間違ったことでもないじゃないか」

アセラは頭を上げてブリエルの部屋をざっと見渡し、再び続ける。

「もともと公爵夫人になるのは私だったから」

「・・・」

「今すぐすべてを元の位置に戻そう。一日も早くね」

それはブリエルが非常に望んでいたことだった。

この不便なシェリデンで暮らしている間、いつかは故郷に帰って母を看病して暮らせばいいと漠然と思っていたから。

しかし、これまでは伯爵が危害を加えることを恐れて何もできなかった。

(お嬢様の手紙さえあれば。伯爵様は私をこれ以上脅迫できない)

シェリデンの偽りの生活を清算するのはもちろん、アセラは本当の貴族だからマクシミリアンと似合うカップルになるはずだった。

それこそすべてが「本来の位置」になるわけだった。

「ブリエル」

多少沈黙が長引くと、アセラは彼女を呼び戻す。

「は、はい?」

「もしかして・・・ここにもっといたいの?」

それは「公爵様にずっと嘘をつきたいのか?」という質問に他ならなかった。

ブリエルはびっくりしながら首を横に振る。

「絶対に違います!」

すると、アセラが喜んで微笑んだ。

「あなたはもうお母さんと楽に暮らせるよ。本当に嬉しいよね?」

「はい・・・」

ブリエルは不思議なことにあまり幸せではなかった。

 



 

アセラの反省・・・?

胡散臭い提案ですが、ブリエルはどうするのでしょうか?

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