こんにちは、ちゃむです。
「あなたの主治医はもう辞めます!」を紹介させていただきます。
今回は102話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
102話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- side ロマン
ロマンは反乱軍に資金を提供するよう命じられた。
港を挟んでいるイシドール男爵領に近いメーリス公国にわざと皮膚病を起こす化粧品を流通させ、治療剤を売って資金を用意しろというのが上層部の指示だ。
「メリーズ公国の医学はかなり質が悪い。治療薬の開発自体もなかなか難しいだろうから、大金を稼ぐチャンスだよ」
彼がさせた通りに仕事を進めていた途中、ウェデリックが行方不明になったのだ。
フェレルマン子爵が言及した西側を探しに直ちに出発したため、結局メリーズ公国のことは後回しになってしまった。
それで化粧品流通を細かくチェックすることができなかったが、その結果、少数の数人だけに広がったようだ。
それでもその数人が高位貴族たちだったので、かなりお金になると思った。
反乱軍の資金も資金だが、すぐにウェデリックの情報を知っているというギルドに素早く金を渡すために、リチェにアモリの花の濃縮液を買った。
事実、そのギルドから来た手紙もリチェが操作して送ったものだったが、子供がかかっていることなのでロマンは盲目的に信じた。
小さな希望にでもしがみつくしかなかったからだ。
急いで治療薬を作ってメールレス公国に送った後、彼は焦って結果を待った。
「あの、男爵様・・・」
しかし、治療剤の流通を任せた使用人が震える声で言った。
「すでに貴族の間で治療剤が回り、需要がありませんでした」
「え?」
ロマンはあっけない状況に目をつぶる。
「鎮静剤じゃなくて?」
建国祭の期間中、鎮痛制が回っているということは内部情報で分かったが、明らかに一時的なことだと聞いていた。
「はい」
使用人は彼の顔色をうかがいながら答える。
「確かに・・・治療薬でした。だから、誰も私たちの治療薬を必要としませんでした」
「・・・話にならない」
ロマンは狂ったように首を横に振り、荒れた髪を掃いた。
「こんなに早い時間内に、メールレス公国のような医療後進国が、それほど複雑な治療剤を開発できるはずがない。それに、アモリの花はあまり市場に出回っていないので、考え出すのも難しい!」
医学をよく知っている自分も、あの方が渡した治療剤成分を見て膝を打ったほどだ。
白紙の状態で研究するためには、アルガが走っても時間がかなりかかるしかなかったはずだが。
「そこまでは私も分からないです・・・」
使用人は咳払いをして言った。
「男爵様、給料が滞って三ヶ月目でして・・・」
財政状況については、すでに執事が数日前に一つ一つ指摘してくれた。
使用人たちが月給が滞って一つ二つと家の中の高価な物を持って逃げることが増えた。
ロマンも今男爵邸を管理する状況ではないので、邸宅はますます荒廃していたのだ。
「今それが問題なの?いや、まだ希望があるんだ。あの方から返事はもらってきたのか?」
使用人はたじろぎながら、胸の中から手紙を一通差し出す。
メールレス公国に彼を送り、上層部に急なお金をお願いする手紙も渡したところだった。
急いで封筒を開けてみたロマンの表情がさらに恐ろしくなる。
<観覧塔の失敗のためこちらも予算不足>
メールレス公国の仕事を適時に処理できなかったことを厳重に問責する予定だ。
「・・・」
ロマンの顔を見た使用人が注意深く尋ねた。
「答えは・・・否定的ですか?」
「くそっ、出て行け!出て行け!」
ロマンはかっとなって頭をかきむしる。
この状況が信じられないかのように、彼はしばらく息を切らして本を投げた。
使用人は静かにロマンの部屋を出た。
彼がドアを閉めて廊下に出ると、残り少ない使用人たちが彼を待っていた。
「どうなったの?」
「本当にもう給料が出るって?」
使用人の質問に使用人が首を横に振る。
「いや、仕事がうまくいかなかった」
彼は手袋を外し、廊下につばを1回吐いた。
「みんな、早く少しでもお金になるものを持って逃げよう。この領地もすぐ次に行くから」
「え?領地がなんで騒されるの?」
「手形を使ったんだ。それを返せる最後の方法が切れたことを自分の目で確認してくるところだ」
数ヶ月間にわたり月給が滞っても「もしや」を考えながら待っていた数少ない使用人たちはその言葉に誰が何と言うこともなくささっと散らばった。
それから残り少ない物を夢中で取り回し始める。
ロマンが数時間後、使用人を呼ぶために鐘を鳴らした時、彼の前に現れた人は長い間男爵邸を守ってきた老人の馬小屋番しかいなかった。
「何?」
ロマンはずるずると馬小屋の番人をにらみつけた。
「みんなどこに行って、あなたが来るの?」
「・・・全員いなくなりました」
「え?」
「給料がたくさん滞っている上に、手形を使ったという噂が出回って・・・」
「この恩知らずめ!」
馬小屋の番人の遅い言葉にロマンは飛び起きて部屋を飛び出した。
男爵邸の廊下はごみで散らかっていて、壁にあった絵まで剥がして荒涼としていた。
台所に駆けつけた彼は、食材一つ残っていないのを見て、額を指した。
リチェにアモリの花の濃縮液を買うために使った手形には爵位と領地がかかっていた。
銀行から集金しに来る日が残りわずかだ。
一時は、セルイヤーズ公爵領全体をウェデリックに与える希望に満ちていたが、今は小さな男爵領さえも完全に奪われるほどだった。
それなら、彼があれほど軽蔑しながらこき使ったアーロン・クリルソと変わりのない没落貴族になることだった。
「男爵様」
馬小屋の番人が静かに言った。
「先代男爵様を思って、一筆の馬を必死に守りました」
「一頭だって?」
ロマンの目が狂気に輝いた。
「それも大変でした。みんな何ヶ月も給料が滞りましたからね」
「なんてこった、くそっ!」
「どこかお手伝いをお願いするところはありませんか?」
ロマンは修羅場となった廊下の真ん中でひざまずいた。
上層部から「厳重問責」という単語が出てきたのは、彼の困難を世話しないという意味だ。
「いや・・・必要のない輩と烙印を押されると私の命も断言できない」
彼の上層部は冷酷で残酷な性格だった。
彼の効用価値がなくなるならば、彼の口を塞ぐために今すぐ暗殺者を送ってもおかしくない。
四方が遮られた気分だが、命より大切にしていた息子まで生死が不明だった。
しかし、すぐに食材もなく、食事もできないほどだ。
数日経てば、この邸宅と領地さえも彼が足を踏み入れることができない所になるだろう。
馬小屋の言うとおり、彼に残ったのは馬一頭だけ。
結局、助けを求める所はただ一ヶ所だった。
男爵領にかかった手形ぐらいなら、瞬きもせずに何気なく返すことができる裕福な領地。
困難に直面した時、それとなく頼めば、彼の実の姉が積善するように宝石を渡したところ。
それでいつも憧れていたし、誰かがそこを持てると誘惑した時、取り憑かれたように切実に念願するようになった土地。
「・・・セルイヤーズ公爵領で行くべきだ」
ロマンもかなり落ちぶれたようです。
リチェの計画通り、彼は自らの足でセルイヤーズ公爵領に来ることになりました。