こんにちは、ちゃむです。
「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。
今回は214話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
<鏡よ 鏡 この世で一番美しいのは誰?>
子供服のデザイナーとして生きていた私は過労死ししてしまい、気がつくと童話に入り込んでしまった。
しかも、美しい連れ子に嫉妬し、毒殺して夫に処刑される残忍な悪女になっていた!
可愛くて愛らしい我が娘ブランシュと仲良くなって愛情を注ぎたいのに…。
「君がブランシュの心配をするとは面白いな」
クズみたいな夫がいつも私の邪魔をしてくる!
「私もブランシュの親です。私を疑ったことを謝ってください」
「謝らなかったら?」
「今夜、殿下の寝所へ伺います」
アビゲール・プリドキン:本作の主人公。白雪姫ブランシュの継母。転生前はデザイナーで、ブランシュのことを気に入っている。
ブランシュ・プリドキン:アビゲールの義理の娘。自分を虐げてきたアビゲールの突然の変貌に困惑している。
セイブリアン・プリドキン:ネルゲン王国の国王。ブランシュの父で、アビゲールの夫。
クララ:新人侍女。
ミラード:セイブリアンの側近。
ジェレミー夫人:ブランシュの家庭教師でありシッター。
ストーク:公爵。セイブリアンに側室を迎えるように何度も勧めてくる。
ヴェリテ:真実を告げる鏡。
ミリアム:前王妃。ブランシュを産んで間もなくこの世を去った。
214話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 生まれて初めて聞く告白
アビゲールが動揺して謝罪の言葉をどもっている間に、軽く頬に何かが触れた。
「油断しちゃって」
チュっと軽くキスする音がした。
泥棒のようにアビゲールにキスしたナディアは嬉しそうに笑う。
アビゲールは一瞬ぼうっとして、ほっとして、カッと怒った。
「ナディア!キスは駄目だと言ったじゃないですか!」
「じゃあキスじゃなくて他なら大丈夫?他のにしようか?」
「駄目です!他のことも全部禁止です!」
「分かった、分かった。やらないよ」
ナディアは笑顔でアビゲールの手をそっと握る。
ひんやりとした冷気が手のひらに上がってきた。
人魚の体温が低いためだ。
「アビゲール、ところであまりにも薄情じゃない?宮に連れてきたからには、私に心があると思ったのに・・・」
「ナディアは命の恩人だから連れてきただけです」
セイブリアンはナディアを連れてくることに反対した。
王妃を海に落とした人物がナディアだと思ったからだ。
しかし、ナディアはただの救助者だっった。
ナディアは船を追いかけて泳いでいる途中、アビゲールが溺れるのを発見する。
そして、その後を継いでセイブリアンが飛び降りたのだ。
『王様があなたを抱きしめすぎて、仕方なく二人を救助したのよ』
少し残念そうな言い方にアビゲールは少し鳥肌が立ったが、おかげさまで命は助かった。
残念なのはアビゲールを押した人物が誰なのか見られなかったという点だ。
「本当に私が命の恩人だから連れてきただけなの?ガッカリ・・・」
ナディアが悲しそうな顔で言った。
アビゲールは何だか少し申し訳なくなり、訳もなく話を変える。
「ところで、ここでずっと過ごすつもりですか?家族が心配しませんか?」
ナディアの記憶喪失は予想通り嘘だった。
呪いも解けたので海に帰るのかと思ったが、彼女は頑固だった。
「戻れない。自ら呪いをかけて人間の姿になったことを知ったら、お母様に怒られるわ」
「ああ、そうですよね。どうしてそんな呪いをかけたのですか?」
「アビゲールに会いたかったからよ」
ナディアが奥ゆかしい声で言う。
彼女の声は、どんな敵でも陥落するほど美しかった。
甘美な美声が耳元をくすぐる。
「あの時、崖に立っているアビゲールを見て一目惚れしたの。あなたのように美しい人間は初めて見たわ」
彼女はそう言ってアビゲールの銀髪をそっと撫でる。
声と同じくらい甘い視線がアビゲールを凝視した。
「愛してる、アビゲール。あなたにまた会いたかった。命を捨ててもいいほどに」
そのハッキリとした愛の告白にアビゲールは困惑する。
生まれて初めて聞く告白。
彼女は訳もなく咳払いをして視線をそらした。
「そ、そういえばさっきは人魚の尻尾で、今は人間の足なんですね。呪いが解けたのではないのですか?」
「うん?いいえ、元々私たちは足を変えられるから」
ナディアはソファに座り、足を組んだ。
「それなら敢えて呪いをかけなくてもよかったのでは?」
「アビゲール、本当に純真ね。私がいくら足があってもこの姿で現れたら、あなたは私に会ってくれたかしら?」
ナディアは髪を耳の後ろに向けながら言った。
確かに人間に似ているが、人間ではない。
耳の代わりに生えているヒレ、体のあちこちに生えている鱗、エラは、ローブで隠してはいるが、それでも歩けば誰でも気づくはずだ。
「もし私が人魚の姿で現れたら、もっと早く闇市に売られていたと思うよ?」
「闇市・・・?」
アビゲールは純朴に目を瞬かせた。
するとナディアは驚いたが、すぐ苦々しい表情になって口を開く。
「ああ、アビゲールは知らないみたいね」
しかし、彼女はすぐいつものように明るく笑う。
「分からないならいいのよ。ところで私はアビゲールの恩人ではなく恋人になりたいの。なんとかならないかな?」
「ですから、私には夫がいるんですよ」
「でも私としたのがファーストキスなのでしょ?」
ファーストキス。
そうあの時、うっかりファーストキスであることを告白してしまったのだ。
ナディアは気だるげに目を下げて誘惑するように言った。
「あなたたち、結婚して何年目になるの?それなのに、キスがまだ?夫婦関係はあるの?」
「夫婦関係ですか!?」
夫婦関係という言葉にアビゲールはクラッとなる。
顔を赤くする彼女にナディアはさらに近づいてきた。
「政略結婚だったのでしょう?まだキスもしていないのを見ると、別にあなたたちの夫婦関係が良好とは思えないのだけど」
ナディアが鋭く指摘すると、アビゲールは何も言えなくなる。
クスクス笑う声が耳をくすぐった。
「特に夫を愛しているのでなければ、私と付き合うのはどう?私があなたを満足させてあげるから。あなたのために毎日のように涙を流してあげる」
人魚の声に魅了されて船を座礁させる船員たちの心情が理解できる。
言葉の内容とは別に、彼女の声はとても美しかった。
津波のように押し寄せる求愛にアビゲールは夢中になってしまう。
ところで涙を流してくれるというのは、どういう意味なのだろうか?
ナディアがアビゲールに猛烈にアプローチしています。
涙を流すという言葉の真意が気になります。
闇市という言葉も・・・。