こんにちは、ちゃむです。
「家族ごっこはもうやめます」を紹介させていただきます。
今回は118話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
118話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 魅惑的な姿
クリードの思い通り、ナビアは笑顔でリラックスした。
「よく来たね、クリード」
彼女はいっそうリラックスした気分で彼の背中を軽くたたいた。
「あれ、チェサレも相変わらずだね?」
クリードはベッドの上に静かに座っているチェサレを見て、嬉しそうに微笑んだ。
彼はチェサレに近づき、さっと顔を上げる。
「子供の頃はかなり大きな人形のようだったのに、今はどうしてこんなに小さいんだろう?」
「お前が大きくなりすぎたんだ」
「そうかな?」
彼らは思い出に浸って手を取り合って写真や絵を一緒に見回した。
「確かに私は小さかったんだね。この時はお姉さんと背があまり変わらなかったね」
「私もずいぶん大きくなったのに・・・」
ナビアはなんと168センチに伸びた。
歴代最高記録だ。
しかし、190センチに迫るラルクやクリードには限りなく小さく見えるだろう。
「お姉さんも大きくなったよ。巨人のようだし!」
「からかってるの?」
彼らはぎこちない緊張感を感じたのが錯覚だったかのように絶えず笑って騒いだ。
お互いがそばにいなかった過ぎた時間がとても気になった。
手紙ですでに読んで分かる話も新たに耳にした。
「シャーロットは妊娠中だから休暇をくれたの。私はリカルドとシャーロットが結婚するとは思わなかったが、縁は分からないものだね」
「そうだね。二人が結婚するという話に私も驚いたよ」
「エドワード先生は、あなたを卒業してから首都に戻った。今は魔力石事業の責任者として働いていらっしゃるよ」
ナビアは近況をずっと話していて、そろそろクリードの話が聞きたかった。
「あなたはどうだった?アカデミーにいた時、友逹と付き合ってたの?」
「友逹?そうだね・・・」
クリードはくすくす笑う。
友達か。
彼に邪心を抱いて近づく人は結構いた。
その中の一つがウッドだった。
クリードはウッドの接近を完全に無視し、圧倒的な実力で在学生たちを徹底的に踏みにじった。
そうしてこそ早く卒業することができたから。
一刻も早くここに戻らなければならなかったから。
「勉強するのにとても忙しかったよ」
クリードは優等生のような返事をした。
実際に優等生でもあったし。
ただ、学業を妨害する奴らをきれいに掃いてしまうなど、多少は過激な優等生ではあったが。
彼らがテーブルを挟んで長い話をする間に日が暮れて夜が更けていく。
クリードは真っ暗な窓の外を見た。
「そろそろ行かないと」
明日の勝利パーティーの主人公である彼は、ユリッヒの手に引かれて早い時間から動くのが目に見えていた。
いや、それよりはここでもっといてはどんなミスを犯すかも知れないという不安感が大きくて逃げようとする理由が最も大きかった。
ナビアはクリードが外をチェックしているのを見て、彼が出発しようとしていることに気づく。
彼女は物足りなさを感じて唇をもぐもぐさせて聞いた。
「行っちゃうの・・・?」
クリードは手をぎくりと動かす。
自分が行くのが嫌だという感情が赤裸々なあの表情を見ていると・・・勘違いしそうだった。
もしかして、お姉ちゃんが私と同じ気持ちじゃないかな?
(そんなはずがない)
クリードは自分の安易な勘違いでこの大切な関係さえ台無しにしないように自らを取り締まった。
「勝利パーティーのために。お姉さんも明日来るよね?」
「そうしないと」
「パートナーはいるの?」
「うん、おじさんと一緒に入ることになるよ。私には社交界の正式デビューでもあるから」
本来なら、ラルクの手を握って参加したはずだったが、彼はまだ眠っているので、エルキンがその役割を代わりにしてくれることにした。
ナビアは自分の指先をちらりと見る。
ラルクを思い出すと、心が揺れ動いたためだ。
クリードはあごをつついて、ナビアを見つめていた姿勢そのまま尋ねた。
「抱きしめてあげようか?」
ラルクは必ず戻ってくると、大丈夫だと言う代わりにそう聞いた。
ただ、雰囲気が少し妙だ。
月が昇った夜で、ほのかな光だけを灯している寝室だからだろうか?
ナビアは抱擁が慰めの意味であることは知っていたが、妙に熱が上がるような気分だった。
クリードは彼女がためらいがちなのを見て、あごの姿勢を緩めながら話し続ける。
「必要ならいつでも言って。ただ私を抱いてもいいし」
これは私心が少し入った言葉・・・少しじゃなくてたくさん。
「これからずっとお姉さんのそばを守るから」
クリードは席から立ち上がり、ナビアの手を握り、別れの挨拶で手の甲にキスをした。
「行くね。また明日・・・」
彼は言葉を続けることができず、胸元を急いで握りしめ、床に片膝をついて崩れ落ちる。
「くぅ・・・!」
(なんでよりによって今魔力が暴れるんだ!)
彼は戦争でも巨大な魔力を制御することができなかった。
全身が巨大な魔カホールであり、休む間もなく新しい魔力を吸い込んだためだ。
「クリード!」
ナビアは驚愕した表情でクリードに従い床に座り込んだ。
クリードは首に青筋を立てても大丈夫なふりをする。
「私は大丈夫だよ、姉さん。大丈夫だから後ろに下がってくれる?」
もし暴走したらナビアが怪我をするだろう。
それだけはあってはならないことだった。
ナビアは既視感を覚える。
「あなた、何を隠しているの?」
近づかないように恐れていたラルクが思い浮かんだ。
彼が隠していたのは、自分の体をバラバラに割っていた亀裂だった。
今のクリードの行動は、ラルクの行動と同じ。
「魔力の問題なんだよね?解決できなかったんだろう?」
「・・・」
クリードは困惑した様子で沈黙する。
ナビアは手をぶるぶる震わせた。
「麻酔薬、麻酔薬ならクリードもよくなるの?」
ミネルバが作った麻酔薬と麻酔軟膏は、依然としてその性能を勝ち抜く代替医薬品がないほど優れていた。
ラルクの亀裂も緩和してくれたそれらならクリードにも通じるのでは?
「・・・ちょっと待って」
その時、ある考えがひらめいた。
「その魔力、私が吸収すればいいんじゃないかな?」
「危ない。上手くいかなかったら・・・」
ナビアは彼の言葉が終わる前に抱きつく。
すると、黒月が強大な魔力に反応して、著しくクリードの魔力を吸い始める。
ただ、しばらく触れたもので大量を吸収していた以前とは違って、遅すぎた。
ナビアはクリードの魔力が自分に押し寄せてくると、まるで森の中にいるような錯覚を感じた。
(これがクリードの匂いなんだ)
冬の匂いがしたラルクとは違った。
この愛らしい香りはクリードととてもよく似合っている。
「はあ~」
クリードは深呼吸をした。
体の中を掻いていた魔力がナビアに移っていくのが感じられた。
息が切れた。
痛みが和らぐのを感じた。
救いだった。
こんな感覚は生まれて初めてで、クリードは理性を失う。
彼は溺れる人のようにあたふたしている胸にもっとぎゅっと抱きしめた。
お互いの体に少しの隙間も許せないかのように。
ナビアは彼の切迫感を感じながら素直にクリードに抱かれた。
「どうか、よくならないと」
クリードは上体を大きく震わせた。
「もっと、もっと持って行って。,
「ふぅ・・・」
彼は自分の魔力を吸い込むナビアを夢中で見て、懐にさらに入り込んだ。
お願い、お願い、もっと・・・。
ナビアは身なりが乱れていることを気にせず、彼の魔力を受け入れた。
しかし、抱擁だけではいくらやっても限界がある。
ふと、ずいぶん前にニックスが言った言葉が思い浮かんだ。
黒月のいいところはスキンシップの強ささえ上げればすぐ。
「・・・」
(それはダメだよ)
クリードは実弟ではないが、今までそう思ってきた子供だった。
相手と接触水位を高めてキスしたり関係を・・・。
(違うってば!もう考えないで!)
ナビアの顔はすでに熱くなっていた。
これは医療行為。
そう、医療行為だ。
だから変なことを考えてはいけない。
それはとても変なことだから。
(でも姿勢がとても・・・)
ナビアは現在クリードの太ももの上に座っていた。
そのような状態でクリードは胸にさらに食い込んでおり、手も誤解を呼び起こしやすい姿。
誰かが寝室に入ってくるとひどく困るような、かなり厳しい姿勢に違いない。
ナビアとクリードが急接近!
今まで弟だと思っていたクリードの姿に、ナビアもドキドキしていますね。