継母だけど娘が可愛すぎる

継母だけど娘が可愛すぎる【368話】ネタバレ




 

こんにちは、ちゃむです。

「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【継母だけど娘が可愛すぎる】まとめ こんにちは、ちゃむです。 「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介とな...

 




 

368話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 久しぶりのデート⑤

黒い魔力。

その言葉が彼の口から漏れた瞬間、背筋がぞくりとした。

遅れて警戒心が生じた。

さっきの子どもを治療している姿を見られたのか?

それとも、彼が私の魔力に触れた理由が何かあるのか?

彼をじっと見つめてみたが、私の正体を知っているような様子はなかった。

彼はまるで自身の無害さを示そうとしているかのように、両手を挙げてみせた。

「そこまで深く考える必要はない。ただ同じような魔力を持つ存在に出会えたのが嬉しいだけだ。」

「……そちらも黒い魔力を持っているのですか?」

集中してみると、彼からも魔力が感じられた。

ただし、彼の目は穏やかに私を見つめ続けていた。

「黒い魔力そのものではないが、似たものだ。例えるなら、東方の出身ではないが似たようなところだという感じかな。」

彼は穏やかに微笑んでいた。

不穏な気配はまったく感じられず、むしろ彼は私を安心させるような態度を見せていた。

しかし、この男性がなぜ私に話しかけてきたのか、私は疑念を持ったままで、それ以上話を続けたいとは思わなかった。

とりあえずここを去るのがいいだろうか。

しばらく考えていたところ、彼が入口のほうを振り返る。

まるで何かを聞き取ったかのようだった。

「おや、思ったよりも早く着いたようだ。私はこれで失礼するよ。」

彼の態度は無邪気だが軽いものだった。

ただ知り合いと会えて嬉しいといった感じだろうか?

彼はゆっくりとサンゴの間を歩きながら立ち去り際に振り返った。

「ところで、その名前を聞いてもいいかな?」

「……リリー、といいます。」

少し風変わりな名前だが、特に問題はないだろう。

彼は控えめに笑った。

「それは白百合を意味する言葉だろう?いい名前だ。私はユンと名乗っている。」

そのとき、遠くからセイブルの声が聞こえた。

その声に振り返ると、風のようにユンの声が消えていった。

「それではまた会いましょう、白百合。」

また会う?

その言葉に驚いてユンがいた方向を振り返った。

しかし、ユンはどこにもいなかった。

突然どこへ行ったのか?

魔力を持っているから特に不思議ではないが。

いずれにしても、妙な人物だった。

中立的な雰囲気の中にも多彩な要素を持つ人物のようだ。

そのとき、セイブルが医者らしき人物を連れて急ぎ足で戻ってきた。

彼が周囲を見渡しながら尋ねた。

「リリー、医者を連れてきました。子どもは……?」

うう、セイブルを送らずに自分で治療すればよかったという後悔が押し寄せた。

少し申し訳なさそうに声を絞り出した。

「幸い、近くに薬草があったので対応しました。ご心配をおかけしてすみません。」

「いえいえ、早く処置できたのであれば、それが一番です。」

医者もまた幸運だというように微笑みながら去っていく。

私たちは医者に感謝の言葉と治療費を渡した後、海辺を離れた。

水面には陽光が反射していた。

赤い宝石のような波が頭上に広がっているようだった。

戻る道は少し険しかった。

セイブルが心配そうに私の顔色をうかがいながら尋ねた。

「リリー。何かありましたか?」

「うん、それが……」

私はしばし躊躇した後、ユンと出会った出来事を話した。

セイブルの表情がわずかに曇った。

「そうですか。申し訳ありません。私があなたを一人にしてはいけませんでした。」

「いいえ、大丈夫ですよ!あの人が私に危害を加えたわけでもなく、むしろ助けが必要だった子どもがいました。」

「それなら幸いですが……。」

「お店が閉まる前に急いで行って、子どもたちの服を取りに戻らないといけません。」

私は話をやんわりと切り上げると、急ぎ足で先を進んだ。

セイブルも黙って私の後ろについてきた。

お土産を手に城へ戻ると、ブランシュとベリテが迎えに出ていた。

「お母さま、お父さま!視察は楽しかったですか?わあ、その服、とっても素敵です。」

ブランシュが私とセイブルの新しい服を見て目を輝かせた。

その様子に自然と笑みがこぼれた。

「素敵でしょ?ブランシュの服も買ってきたのよ。夕食の後に見せてあげる。」

今すぐにでも包みを解いて子どもたちに服を着せたい気持ちを抑え、夜を待つことにした。

伝統的な衣装を身にまとい、髪をきれいに整えて走り回る姿を想像するだけで愛おしい。

イベルにも色鮮やかな装飾がよく似合うだろう。

食堂に向かう間、子どもたちが服を楽しみにしているのを見て心が温まった。

「さあ、アビゲイル。視察は楽しかった?新しい素敵な服を着たのね!」

食堂で先に到着していたナディアとカリンが笑顔で私たちを出迎えた。

私は二人にお土産として用意した貴重な貝殻を手渡した。

「はい!本当に素晴らしかったです。こんなに多くの種族が共に過ごせるなんて……。サンゴの海辺もすべて巡ってきたんですけど、本当に美しい場所ですね。」

「そうでしょう?あの場所を作るのは本当に大変だったわ。カリンにプレゼントとしてあげたくて。」

え?海辺がカリンへのプレゼントだったの?

カリンは恥ずかしそうに頬を赤らめた。

「こんな素敵な場所を人間や妖精が簡単に見ることができないのが、少し残念だったんです!だから他の種族でも気軽に見られるようにしたいと思って、軽い気持ちで提案しただけなんです……。」

「いいのよ。カリンが望むなら何でもしてあげられるわ。」

わあ、水の中でも炎のように燃え立つような熱い視線。

カリンもまた、その視線に圧倒されているようだった。

ナディアはゆっくりとカリンの手を握り、しっとりとした目で口を開いた。

「それで……僕と結婚してくれる?」

「外交官を引退してからね。」

まるで鉄壁の防御のような拒絶。

ナディアは自分が532回目の求婚に失敗したことを飲み込みながらも、その間に一人の使者が部屋へと入ってきた。

「ナディア様、伝えるべき内容がございます。」

「僕、今また失敗したんだけど……重要な話?」

「はい。緊急のことです。」

失敗の傷を癒す暇もなく、ナディアは気を引き締めて即座に返事をした。

「状況を確認する。ここで聞いてもいいだろう。」

「それが……龍族からの連絡です。交渉に応じるとのことです。」

龍族が交渉に応じる?

これまで姿を現さなかった龍族が、一体どういう意図で突然こんな動きを見せたのだろうか?

 



 

 

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