大公家に転がり込んできた聖女様

大公家に転がり込んできた聖女様【59話】ネタバレ




 

こんにちは、ちゃむです。

「大公家に転がり込んできた聖女様」を紹介させていただきます。

今回は59をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【大公家に転がり込んできた聖女様】まとめ こんにちは、ちゃむです。 「大公家に転がり込んできた聖女様」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹...

 




 

59話 ネタバレ

大公家に転がり込んできた聖女様【58話】ネタバレ こんにちは、ちゃむです。 「大公家に転がり込んできた聖女様」を紹介させていただきます。 今回は58話をまとめ...

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 秘密のプレゼント

翌日。

エスターは勉強部屋に閉じこもって熱心に絵を描いていた。

絵に没頭してからもう一週間が経つ。

今まで描いた絵の中でキャンバスが一番大きかった。

エスターの体の何倍にもなり、壁にかける魚も一桁を占めるような大きさだ。

キャンバスも大きいが、一画ー画丹念に描くため、時間も普段よりはるかに多くかかった。

エスターは筆を手に取り、忙しく動き回る。

集中している間、目は黄金色に輝いていた。

「うん?」

動いている途中、何かぐにゃっとしたのを踏んだエスターが驚いて足元を眺める。

いつ勉強部屋についてきたのかベンベンだった。

最近になってしきりに部屋を出て自分だけを追いかけてくる。

「あなた!こうやって歩き回ったらダメだって」

エスターはわざと怒ったふりをしてベンベンの頭を撫でた。

ベンベンは「好きだ」と言って、体を揺らす。

ベンベンを安全な場所に置き、再び絵に集中し始めた。

補完するところがあるか見るために数歩後ろに歩いていると、突然勉強部屋のドアがばっと開かれる。

「エスター!」

ドンドンと走ってきてノックもなしに入ってきたジュディを見たエスダーがびっくりして大声を上げた。

「ちょっと!」

「うん?」

大きな音を出すことがほとんどないエスターが断固として叫ぶと、ジュディの足が瞬間自然に止まる。

「どうしたの?」

エスターがここまで大声を上げたのが初めてなので、ジュディもかなり慌てた様子だった。

その間、エスターは急いでキャンバスを横に置いた白い布で覆う。

「何を隠しているの?」

「まだ見たらダメなんですよ」

エスターが隠そうとするほど、ジュディの好奇心は大きくなった。

ジュディはいたずらっぽく手を伸ばす。

キャンバスをかろうじて覆っていた布は、ジュディが引っ張ると、少しずつキャンバスから押し出された。

エスターは何とか止めようとジュディの手にぶら下がる。

「お兄さん!本当にダメですって!」

「一度だけ見るだけ。誰にも言わなければいいじゃん!」

 



 

脱がそうとするジュディと止めようとするエスターがいがみ合っている間、再び訪問が開かれた。

「何をそんなに騒いでいるの?」

廊下を通る途中、エスターの大きな声に驚いてやってきたデニスだ。

彼は部屋に入ってくるやいなや、泣き顔のエスターがかろうじてジュディを阻んでいるのを発見する。

「何してるの?エスターが嫌だって言ってるじゃん」

デニスはすぐにジュディの服を引っ張った。

おかげでジュディの手はキャンバスから落ちた。

「これ見て。エスターが絶対に見せないで、一人だけで何かしてるんだよ」

「え?」

「私も分からないからだよ。気になるんだよ」

ここ数日エスターがずっと勉強部屋に閉じこもっていたことはデニスもよく知っていた。

デニスは巨大なキャンバスを見えないように白い布で覆っているのを見て好奇心が高まり始める。

「ふーむ」

デニスまで同調するようになると、焦ったエスターの瞳が両脇に揺れ始めた。

(どうしよう)

実際、エスターが描いていた絵は、まさにジュディとデニスのための誕生日プレゼントだった。

簡単なプレゼントを買ったりしたが、その他にノアが助言したとおり真心のこもったプレゼントをあげたくてずっと悩んでいる決めたことだ。

しかし、今ここでばれてしまうと、サプライズの意味がなくなる。

なんとか誕生日パーティーの日までには、絵の正体をばれたくなかった。

エスターは目に力を入れてデニスを攻略することにした。

今ジュディを止めてくれるのはデニスだけ。

「デニスさん。ジュディさんを、ちょっと止めてください。ね?」

エスターは目に涙を浮かべてデニスを見上げる。

するとデニスはその致命的な可愛さに身震いした。

「心配しないで。ジュディは私が連れ出すよ」

話しながらほぼ同時にジュディの服を後ろに引っ張る。

「あ、なんで!何か見物だけするつもりなのに・・・」

ジュディはデニスの手を振り払おうとしたが、思った通りには動かなかった。

毎日トレーニングと体カトレーニングをするジュディほどではないが、デニスも生まれつきの腕力が強いのだ。

エスターはデニスを熱心に応援し、ずり落ちた布地に戻った。

「エスター、私よりデニスの方が好きなの?ひどい」

ジュディはデニスと喧嘩をしたが、不満を隠さなかった。

「するなという行動ばかりしているのに、あなたを好きになると?」

「私はただ気になってそうしたの。エスターは何日も私と遊ばずに部屋の中でいるから・・・」

エスターがデニスの味方であることが信じられないなくて肩はだらりと垂れ下がった。

「完成したら必ず見せてあげるので、少しだけ待っていてください」

「・・・わかった」

ジュディは今からでも再び布を引っ張りたかったが、エスターが自分を憎むのではないかと思ってやっと我慢する。

「あ、それじゃあ頼みを一つだけ聞いてくれ」

しかし、憂鬱になるジュディではなかった。

突然目を輝かせながらエスターに近づく。

「何ですか?」

「この前、庭から噴水台にこうしたのあるじゃん」

ジュディはエスターの真似をして手を前に伸ばした。

「水が噴き出して動くもの!もう一度だけ見せて」

セバスチャンの家に行ってきてから、ジュディはエスターと馬車で会話をしたデニスに伝えた。

それでデニスもこれ以上エスターについて自分が知っていることを隠さなかった。

もちろん表に出してもいないけど。

「そうしているうちに、誰かが見たらとうするつもりなの。変なお願いもするな」

デニスは哀れな表情で本をジュディの頭にたたきつけた。

「もう、まったく!」

怒りっぽいジュディは向きを変えてデニスを見る。

すぐにでも殴り合い、戦いそうな状況だった。

 



 

(どうしよう)

訳もなく自分のせいで喧嘩になったようで、とりあえず手を前に伸ばした。

止めて見なければならないようだ。

エスターは話す代わりに花瓶に手を伸ばす。

すると花瓶の水が糸のように引き抜かれた。

非常に細く輝く水の流れは曲り曲りがつながってエスターの手につながる。

水の流れがジュディとデニスの間をさえぎった。

「・・・なんてこった」

「うわぁ!これはこの前に見なかったことなんだけど!」

ジュディとデニスは同時にうっとりして感心する。

一度も見たことのない不思議な光景だった。

「ジュディから聞いたことよりずっと不思議だよ」

「ほら、この前はもっとすごかったよ」

単純なジュディは腹が立ったこともすぐ忘れて、自分のおかげで見たことを感謝するようにと肩を威張った。

「ところで足がどうしてこんなにかゆいの・・・」

足を引っ掻きながら見下ろしたジュディの視界の緑の物体が捉えられた。

「ああっ!この子どうしてまたここにいるの!?」

最初から同じ空間にいたベンベンを今になって発見する。

エスターは注意するのを忘れたと思い、あっという間にびっくりするジュディを見て笑ってしまった。

(最初からベンベンを使えばよかった)

明日からは勉強部屋の歩哨としてベンベンを横に立てておかなければならないと心の中で誓う。

「と、とりあえず出かける!今度必ず何か教えてね」

「ええ!」

ジュディはヘビが怖かったので、すぐに部屋を出ていった。

声だけがこだまのように残り、響き渡る。

デニスはそんなジュディの姿に面白すぎてたまらないと言ってごろごろ転がった。

「私も蛇を一匹飼おうかと思って。ジュディがあんなに嫌がるなんて」

どれだけ笑ったのか涙まで出そうなのを指で拭いて、エスターに笑みを見せた。

「邪魔してごめんね。私も出るよ」

すぐにデニスまで部屋を出ると、嵐のような気分になった。

一人残ったエスターは2人が再び入ってくるかと思ってしばらく待った後、キャンバスを覆った布を剥がす。

「・・・大変なことになるところだった」

同時にジュディとデニスにはまだ見せられなかった下絵が日差しの下で明らかになる。

キャンバスの上にはテルシアの3人の男が完璧な姿で1席ずつ占めていた。

いつも頼りがいがあって頼もしいお父さん、ドフィン。

茶目っ気たっぷりだが、優しいジュディと聡明で堂々としたデニスまで。

「家族」

エスターは手探りで絵を一人でつぶやく。

すでに3人で十分に見える絵だが、彼らのそばにはまだ満たされていない空のスペースがあった。

エスターは筆を持ってしばらくためらったが、すぐに決心してその空間に自分を満たし始める。

「私も家族だから」

そう繰り返して残った下絵を描くエスターの目は、いつにも増してきれいな黄金色に変わっていた。

 



 

危うくプレゼントの中身を見られるところでしたね。

エスターも自身を家族の一人として考えているのが嬉しいです。

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