継母だけど娘が可愛すぎる

継母だけど娘が可愛すぎる【347話】ネタバレ




 

こんにちは、ちゃむです。

「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【継母だけど娘が可愛すぎる】まとめ こんにちは、ちゃむです。 「継母だけど娘が可愛すぎる」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介とな...

 




 

347話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 結婚式

結婚式当日は雲一つない快晴だった。

空は清々しい青色で輝いていた。

ブランシュの結婚式は野外で行われる予定だった。

外に出てみると、手入れの行き届いた庭園にテーブルが配置され、多くの人々で賑わっている。

建物の中にいてもその話し声がはっきりと聞こえるほどだった。

そばに立っていたノマが言った。

「王妃様。そろそろ出ていただく時間です。」

「あ、うん。」

出なければならない。

その事実を思い出すと手に力が入り、息が浅くなった。

もう宮殿の人々が私を変に見ることはなかった。

しかし、この姿になってからというもの、それがすべてではなかった。

これほど多くの人々の前に立ったことはなかった。

私の姿を見て嘲笑われたらどうしよう、手が震えたらどうしよう。

きっと大丈夫だと思おうとしても、足がすくんで前に進めなかった。

その時、タッタッタッと歩く足音が聞こえた。

「義母様、ここにいらっしゃったんですね。」

ベリテが軽やかに微笑みながら姿を現した。

普段から魅力的な彼だったが、今日は一段と魅力を放っていた。

私が作った白い礼服が彼女に見事に似合っていた。

ブドウ色の生地の端には銀の刺繍が施され、白のトップには繊細な装飾が添えられていた。

「もうすぐ出発するって聞いたんですけど、何かご用ですか?」

「義母様に私の服を見てもらおうと思って来ました。どうですか? 似合いますか? 素敵でしょう?」

ベリテは腰に両手を添え、ポーズを取る。

私は微笑みながら、彼女の衣装のシワを整えた。

「もちろん素敵よ。うちのお婿さん、最高だわ。」

本当に可愛らしい。

私の作るものは何でも似合うなんて、ベリテが微笑んでそっと私の様子を伺った。

「お義母様、それにしてもなんでまだここにいるんですか? そろそろ出発しないといけないんじゃないですか?」

「あぁ、その……少し緊張しててね。こんなに大勢の人がいるところに、この姿になってから行くのは初めてだから……」

私は少しばかり気まずそうに話した。

ベリテはそんな私をじっと見つめたあと、ニコッと笑って私の手を握る。

「大丈夫ですよ、お義母様。私を信じてください。何も心配いりません。」

そうであるといいのだけれど。

心配するほどのことがあるわけでもないのに、どうしても気になってしまう自分がいる。

私は息を整え、ベリテと一緒に入り口へと向かった。

夏の星空が静かに輝いていた。

入口が近づくほど、人々のざわめきが一層強く感じられた。

私は足元だけを見つめながら歩き、ついには目をぎゅっと閉じた。

今日はブランシュの結婚式だ。

主役は彼女であり、注目を集めるのは彼女の顔だ。

誰かが私を注視したとしても、にこやかに微笑んで挨拶すればいい。

そう自分に言い聞かせ、意を決して頭を上げた。

そして、宮殿の外に足を踏み出した瞬間、すべての視線が私に注がれた。

「王妃様、公女様のご結婚、おめでとうございます!」

「心よりお祝い申し上げます、王妃様!」

私は自然に微笑み、挨拶を返したが、胸の鼓動は不安げに早まっていた。

大丈夫。不自然な視線は感じられないし、慣れている……はず。

……あれ?

多くの視線が私を見つめていたが、私が予想していたような驚きや戸惑いの表情は見当たらなかった。

驚愕や動揺の色は一切ない。

アビゲイルとしての私を知る者がいるのだろうか――

アビゲイルの姿だった頃と何も変わらない視線がそこにあった。

暖かな笑みを浮かべた顔つき。

愛情と敬意、そして一抹の畏敬すら漂う視線。

何が起きているの?

疑念を抱きながらも、私はゆっくりと自分の席に座る。

セーブルの席は空いていた。

周囲を見回すと、セーブルが少し離れたところで大臣たちと会話を交わしているのが見えた。

幸いにも彼の表情は穏やかだった。

ブランシュとベリテの結婚に反対する勢力が見当たらないのも、その理由かもしれない。

3年前、大妃に協力していた大臣たちはすべて追放された。

当時は異種族との交流に反対する者たちが大多数を占めていた。

残った人々の中にも異種族を快く思わない者がいたが、今では彼らもこの異種族が私たちと変わらぬ人々だと受け入れるようになったのだろう。

そんな中、セイブルが話を続けている間に外国の使節団が彼に近づいてきた。

その中にはクロネンバーグの使節であるモイズ卿もいた。

モイズ卿は痛々しいほどまでに頭を下げている。

その姿を見ていると、以前の交渉時のことを思い出した。

レタとモルカは公国として認められ平穏に収まったが、クロネンバーグの交渉は簡単ではなかった。

セイブルはクロネンバーグに多額の賠償金を要求すると同時に、以下のような条件を提示したという。

「戦争犯罪者であるケイン・クロネンバーグを王位継承者から除外し、地下牢に幽閉しない限り、クロネンバーグの降伏宣言は受け入れられない。」

クロネンバーグはその命令に従う以外に選択肢はなかった。

そして私が帰国した後、ケインが涙ながらに嘆願書を送ってきた。

「絞首刑でなければ、何でも従うから、私の処遇を何とかしてほしい」と。

「[絞首刑が嫌なら、終身刑もありますよ。]」

それでも嘆願書はそれ以上送られてこなかった。

きっと二度と会うことはないだろう。

探しに来るなら、私も王冠をかぶる覚悟だ。

そんな考えをしながら、クスクス笑っていると、誰かが私に近づいてきた。

「えっと、王妃様……。」

顔を上げると、数人の使節と従者が私の前に立っていた。

初めて会う顔ぶれだ。

彼らは少し緊張した面持ちで頭を下げた。

「王妃様、ブランシュ公主様のご結婚をお祝い申し上げます。そしてこれを……。」

一人の男性が何かを差し出した。

それは白い珊瑚で作られた髪飾りだ。

とても美しい。

ブランシュの髪に飾ればきっとよく似合うだろう。

私は嬉しい気持ちでそれを受け取った。

「これをブランシュに渡していただけますか?」

「いえ、それが……これは王妃様に差し上げるものです!」

「私にですか?」

「はい!」

彼は少し緊張した表情で答えた。

私が贈り物を受け取らないのではと心配しているような目つきだった。

そうか、私はブランシュの母だから、贈り物を渡しているのだろうか?

私はそれを大切に受け取り、微笑んだ。

「ありがとう。大切にしますね。」

「わっ、ありがとうございます!」

いや、なぜ贈り物を渡して感謝されるのだろう?

私がその贈り物を受け取ると、他の従者や使節も次々と私に贈り物を差し出してきた。

「どうか、私の贈り物も受け取ってください!これは私が作った窓飾りです。」

「海から採れた貴重な黒真珠を持ってきました。気に入っていただけると嬉しいです!」

 



 

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