大公家に転がり込んできた聖女様

大公家に転がり込んできた聖女様【41話】ネタバレ




 

こんにちは、ちゃむです。

「大公家に転がり込んできた聖女様」を紹介させていただきます。

今回は41をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【大公家に転がり込んできた聖女様】まとめ こんにちは、ちゃむです。 「大公家に転がり込んできた聖女様」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹...

 




 

41話 ネタバレ

 

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 専属騎士

「もちろんです。ここが私の家なんですから」

ドフィンはエスターの返事がとても気に入った。

抱きしめてあげたいと思う、エスターをさっと持ち上げる。

「よし、代わりに君に護衛騎士をつけよう」

「一人で行って来れますが・・・」

「いや、遠い道を危険に一人で過ごすわけにはいかない」

エスターを降ろしたドフィンがしばらく悩んだ末、騎士団長を手招きした。

「お呼びですか?」

「今年、成人式を行って正式な騎士になったのは何人だっけ?」

「二十人くらいになります」

「その中で、私の娘の護衛に関心があるというやつだけを集めて連れてきなさい。絶対強制ではない」

「はい!分かりました!」

雄々しく答えた騎士団長は、騎士団に戻る前に、ためらってエスターに握手を求めた。

「正式な席ではありませんが、お会いできて本当に嬉しいです、お嬢様」

エスターがうっかりその手を握ろうとすると、ドフィンが先に騎士団長の手を握って反対側に回した。

「早く行って」

「はい!」

団長はとても残念がっていたが、ドロドロの目を避けて素早く騎士団に走って行く。

そしてしばらくして、団長が連れて帰ってきた騎士の数は20人中20人だった。

「連れてきました」

こんなに多くの人が志願するとは知らなかったエスターは、自分をじっと見つめる数多くの瞳にたじろぐ。

「みんな来たみたいだが?

「ええ・・・それが実はエスター嬢を見たやつらがお互いにすると大騒ぎして・・・。絶対に強制していません」

団長が褒めてくれというようににっこり笑った。

彼の言葉は事実だ。

実際に何の強要もしなかったが、話が終わるやいなや20人全員が志願したのだ。

エスターが可愛い理由もあるが、ほとんどは大公が大切にしている娘の護衛になって出世を保障されるためだった。

「君が直接選びなさい」

ドフィンはエスターの肩をつかんで優しく言った。

「えっと・・・」

エスターは困惑し、騎士たちを一人ずつ見つめる。

一様に「選んでほしい」と切実な視線を送っていた。

(どうしよう)

とても選べなくてきょろきょろしていていると、ひときわ目立つ人がいた。

明るい金髪に涼しそうな青い目の男は、固い表情の騎士たちの間で一人だけ余裕があるように見えた。

エスターは悩んだ末、ドフィンに囁く。

「必ず選ばなければならないなら、あの方です」

「ビクターのこと?」

ドフィンはエスターが指した人を見て目を細める。

ビクターといえば、彼も注目している新鋭だ。

見習い騎士時代から成績が優れ、評判も良かった。

ただ一つだけ。

女性問題が複雑だという噂が多く聞こえるのが欠点というか。

「ベン、君はどう思う?」

「実力は一番優れています。お嬢様に無駄なことをするやつではないので、安心して任せてもいいと思います」

「うん」

ドフィンは考え込んで、目を見開いて命令を下した。

「ビクターだけ残って、全員帰るように」

ビクターの名前が呼ばれると、他の騎士たちの顔に失望した様子が浮かぶ。

表に出すことはできないが、みんな羨ましくてたまらないという表情でビクターの腕をぎゅっとつかんだ。

「なんでよりによってあなたなの?」

「誰が違うって。お嬢さんに仕えるのは私の願いだったと。気が散ってたまらない」

「ビクター、運のいいやつめ」

ビクターは去りゆく他の騎士たちに向かって背後に勝利のVを見せた。

 



 

「こっちに近づけ」

ドフィンが硬く話すと、にっこり笑っていたビクターが真剣に敬礼を送る。

「はい、殿下」

ドフィンの目つきがあまりにも荒々しく表情が固まったが、大胆な性格らしくたくましく歩いてきた。

「エスターが外出している間、あなたに護衛を任せる。上手くできるよね?」

ドフィンが直接管理する直属の騎士団所属であるだけに、彼の家族を護衛するということはとてつもない光栄だった。

ビクターは胸いっぱいの表情で片膝を曲げて、手を胸の前に上げる。

「もちろんです。お嬢さんを私の命よりもっと大切に仕えます」

彼は厳粛に宣言し、エスターの方へ首を向けた。

すがすがしい青い目と向き合うと、清涼な気運がエスダーに伝わる。

それで選んだわけではないが、客観的にもすらりとしていてハンサムな美男子だった。

「あ、う一ん、えっと・・・よろしくお願いします」

エスターはびっくりして頬を赤らめた。

同時にぺこりと挨拶をする。

「こちらこそよろしくお願いします、お嬢さん。少し手を出していただけますか?」

ビクターはにっこり笑ってエスターに手をくれというジェスチャーをした。

エスターは目をゴロゴロさせながら顔色をうかがい、ドフィンがうなずくのを見て用心深くその手を握る。

「最善を尽くします」

ビクターがエスターの手の甲に頭を下げた。

それから手の甲に軽く口付けをする。

ふかふかした感触が手の甲をふかふかに押さえると、エスターの目がウサギのように丸くなった。

「・・・」

ビクターの突然の行動に雰囲気があっという間に急変する。

冷たくなったドフィンがすぐにでも火を噴きそうな目つきでビクターをにらんでいた。

「何の仕業だ?」

手の甲のキスは初対面でもよく交わす軽い挨拶だが、大事にしているエスターには違う。

ビクターはいつも理性的なドフィンがあっという間に急変して暴れるのを見て、自分のミスを直感した。

「あ・・・私が何かミスをしたら・・・申し訳ありません」

「どうしてエスターに手を出す?」

「殿下、単なる騎士の口約束です」

ドフィンがじっとしていないような雰囲気で、ベンも汗を流しながら彼を止めた。

「お父様、届いてません」

エスターは「だめだ」とにっこり笑いながら手の甲をドフィンに見せた。

実は、少し触れたものの、今は収拾が先だ。

すると、ドフィンが嘘のように大人しくなる。

「そうなの?とにかく気をつけるように。もう一度エスターにむやみに手を出したら、その時は言葉に移らないだろう」

「注意します」

ドフィン怒りを鎮めた後もビクターを恐ろしくにらみつけた。

「別に護衛をつけないと」

ビクターに対する不信感はすでに大きくなっていた。

ドフィンはビクターのほかにこっそりエスターに護衛をつけておくことにした。

 



 

翌日。

準備を終えたエスターが出発しようとすると、朝ずっと後ろだけを追いかけていたジュディが腕をつかんで垂れ下がった。

「私もついて行く。一体どうして駄目だというの?」

最近、トレーニングに味をつけながら筋肉がついて体はますます大きくなるが、わがままな性格には変わったことが一つもなかった。

「お兄様の顔を知っている人がいるかもしれないからです。すぐに戻ってくるので心配しないでください」

エスターはジュディを気の毒な気持ちでぎゅっと抱きしめた。

エスターの小さな手がジュディの背中に触れると、それとなくにっこりと微笑んだ。

「ふーん、わかった。代わりに本当に気をつけてね。外は危険だから」

「エスター、あまり捕まるな。ビクターがエスターの指先一つ怪我することがないようによく守るだろう。だよね?」

ビクターはジュディよりも穏やかな話し方をする。

これが自分に伝える密かな圧迫だということを知っているので、拳をぎゅっと握った。

「もちろんです、坊ちゃん」

ビクターはにこやかな笑みを浮かべながら目を伏せた。

「そして、これを念のために持ってきた。使うことはないけど、持って行って」

デニスが小さなポケットを渡した。

中には家紋の紋章が彫られている印章と宝石がいくつか入っている。

エスターは喜んでそれを受け取り、小さな袋に入れた。

「では、行ってきます」

軽い抱擁の末、エスターが馬車に乗り込む。

「うん。気をつけないと」

「早く戻ってこいよ!」

ジュディとデニスは馬車が完全に消えるまでずっと手を振った。

邸宅周辺を離れて領地の中心街に全て変わると、馬車が止まりエスターとビクターが降りる。

「連れてきてくれてありがとう」

「お気をつけていってらっしゃい、お嬢さん」

挨拶を終えた御者は、来た道に引き返した。

神殿で準備してくれた馬車に乗って移動する予定だったからだ。

もちろん身分を隠そうとする目的もある。

「ビクター、前もって言ったように、ここからは気楽に話してくれませんか?」

遠くに神殿の入り口が見えると、エスターが止まってビクターを眺めた。

「しかし殿下が分かれば、私をただでは置かないでしょう」

「お父さんには絶対に言いません」

エスターが切実な目で見つめると、ビクターの心がとろりと溶けた。

(どうして誰もお嬢さんがこんなに可愛いと言ってくれなかったの?)

ビクターは心臓を掴みながらにこにこ笑った。

自分がこんなに笑いが多いのか、自らも驚いているところだ。

「行って来る間だけ、それではお兄ちゃんと・・・お嬢さんも楽に呼んだ方がおかしくないです」

「うん。お兄ちゃん!」

エスターから兄という言葉が出た瞬間、ビクターの口が大きく開いた。

妹がいないビクターなので、エスターが限りなく可愛くて愛らしく感じられた。

優しくうねる髪とピンク色の瞳を見ると、悪い心はすべて浄化される気分というか。

(殿下が知ったら本当に私を監獄に閉じ込めるだろう・・・)

しかし、瞬間、ドフィンの険しい目つきが浮び上がって、ドキッとしたビクターだった。

訳もなく刃でも入ってきたように、冷たくなった首を触れる。

 



 

エスターの護衛騎士に選ばれたビクター。

少し軽い雰囲気ではありますが、実力は問題ないようです。

神殿に入っても彼女を守ってくれることでしょう。

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